ライフスタイル

■ライフスタイル「こもろはすを訪ねて」

「こもろはすを訪ねて2008」
第3回・平成20年(2008年)8月27日

2)糠地の家に高山博さんご夫妻を訪ねる


第3回・平成20年(2008年)8月27日

赤松林を開いて建てられた糠地の家 小諸市の西にある糠地の集落から少し離れた、りんご畑を眺める一段高い土地に建てられた家に、高山博さんご夫妻を訪ねました。
 高山さんは、平成18年(2006年)に東京の出版社を定年退職するのを機にこの糠地に家を建てました。土地探しでは、山梨や群馬、長野に、標高が800mから1,000mぐらいで、野菜づくりのできるところ、思い描いた土地を求めインターネットで不動産を探していたところ、信州での田舎暮らしを提案するある設計事務所を知り、その紹介でこの土地に巡り会ったそうです。
家の窓から見下ろすことのできる畑 ここ糠地の家は、標高850m、裏山の山桜や近所の田んぼやりんご畑など、まわりに四季の変化を感じることができること、山歩きを楽しめる山が近くにあることなどがお気に入りです。一方、野菜づくりでは、赤松林を切り開いた土地に家と畑をつくりましたが、畑には固い赤土と大きな石がごろごろと出てきて耕すのがたいへん。なかなか思ったように野菜が作れなくて苦労も多いそうですが、近所の農家のみなさんからアドバイスをもらいながら、まだまだ試行錯誤の野菜づくりです。

板の間に広げられた小麦  また、近所の空いている畑を借りて、蕎麦や小麦づくりにも挑戦しています。この日も板の間に小麦が広げられていました。これは、小諸市の呼びかけた地産地消、学校給食用のパンに使う小麦「ユメアサヒ」の栽培に応募し、収穫したものです。ところが、このままでは出荷できないことがわかりました。このところ雨が多くて麦の穂がよく乾かないままでしたが、コンバインで収穫してもらったところ、濡れた麦わらなどのゴミが混じってしまったのです。このゴミを乾かしながら手作業で取り除いているそうですが、慣れない作業とその量を前に途方に暮れたそうです。それでも、より分けた小麦を少し粉にして、手作りパンをつくって楽しんでいるとのことでした。そして、この小麦を出荷できるようになんとか作業を終え、学校の給食パンとして子供たちに食べてもらえればと考えています。来年もこの小麦づくりに挑戦したいとも話してくださいました。
 糠地での暮らしは、思い通りにはいかないこともあるようですが、高山さんご夫妻の奮闘ぶり、話は尽きません。苦労の様子にも果敢に前向きに挑戦する姿は、楽しげにも見えました。


top↑

第3回・平成20年(2008年)8月27日